東京外国語大学舩田クラーセン(船田クラーセンさやか)の公式ブログです。アフリカ・市民社会(NGO)・環境関係のイベントや授業、耳寄り情報を流しています。特に、アフリカに関心を寄せる学生の皆さん必読情報を満載しています。
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現在、朝日新聞Web版(アサヒ.コム)に記事を連載中。
「魅惑大陸アフリカ」「モザイクアフリカ」のページ
をご覧ください。【連載】変わりゆくアフリカ最前線
http://www.asahi.com/international/africa/mosaic/
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This is an Official Blog Site of Sayaka FUNADA-CLASSEN,Associate Professor of Tokyo University
of Foreign Studies (TUFS).
The following info. is about events & classes on
Africa, Civil Society (NGOs), Environmental issues.
English/Portuguese sites are not yet available...
Sorry, but please study Japanese!
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今週の授業は、「アフリカの貧困」を多様な角度から考え直してみた。
さまざまな統計を見て、経済的な貧困が与える生活上の困難を
想像してみた。日本との経済格差も確認してみた。その上で、
世界価値観統計を元に、なぜ貧困者の割合が多いナイジェリアの
都市ラゴスとフィリピンの都市で、「生活満足度」や「幸福度」が高
いのか・・・について考えてみた。
色々背景はあるだろうが、この両都市の住民に共通する傾向とし
ては、宗教(どんなのであれ)活動が活発であり、濃い家族・親族
・友人関係を構築しているという点であった。そこで、日本の我々
の生活について振り返ってみた後、「社会関係資本(Social capi
tal)」の概念を紹介してみた。
早足だったので、十分な理解にいたらなかったかもしれない。が、
「いざというときに頼れる人はどれぐらいいて、それはどんな人?」
という質問をした際、ほとんど手があがらなかったのが、「親族」
「近所」であった。勿体無い。他方、「親」「同級生」が重視された。
私たち家族は、関西から出てきたこともあり、「親」はいない。
小さい子供を抱え、共働きということで、戦略を練った。そこで、得た
結論が「アフリカ方式で暮らす」ことであった。アフリカでは、血縁は
重要だが、地縁も非常に重要である。そこで、「地縁の創造」に血道
をあげてきた。深大寺を暮らす場に選んだのも、単に深大寺が素晴
らしい地域だからではない。そこに東京に珍しく、コミュニティがある
からだった。
「不足から生み出される豊かさ」を、最近よく考える。
血縁者がいないからこそ、地縁を重要とする。
テレビがないからこそ、テレビを見せてくれる人と仲良くする(!?)。
ここのとこ、ワールドカップの最終予選だった。急にサッカーに燃え
るようになった親子は、「見たい!」気持ちでいっぱいになった。皆さ
んだったらどうするか?
先日、我が家に関西から遊びに来ていた母は、「電器屋に連れてっ
て」。それは、地縁がないからだ。親子は、お友達の家に通って、テ
レビで観戦を続けている。途中から観戦はそっちのけで、子供たちは
おもちゃを奪い合い、大人は酒をつぎあう。実に、楽しい。
そんなことができる関係になるには、プロセスがさすがにいる。でも、
そのプロセスもまた楽しい。(もちろん、TVのために仲良くしているの
ではない!)しかし、今回の予選は夜11時開始・・・さすがに頼めない。
どうするか?すると、
テレビがない我が家の事情を知っている近所の別のサッカー好きさ
んから、クラーセンはスポーツバーでの観戦を誘われた。その夜は、
いそいそと、買ったばかりの自転車に乗って、国領のスポーツバー
までえっちらこっちら向かった。彼は、嬉しそうだった。単にサッカー
をリアルタイムで見られるからではない。誘ってもらって、バーに
行けたからだ。
家にもしテレビがあったなら、なかった夜のちょっとした観戦パーティ。
これが、我が家の社会関係資本の一例。
(元々は、ボーリングクラブの観察から始まった概念なのですが)
さまざまな統計を見て、経済的な貧困が与える生活上の困難を
想像してみた。日本との経済格差も確認してみた。その上で、
世界価値観統計を元に、なぜ貧困者の割合が多いナイジェリアの
都市ラゴスとフィリピンの都市で、「生活満足度」や「幸福度」が高
いのか・・・について考えてみた。
色々背景はあるだろうが、この両都市の住民に共通する傾向とし
ては、宗教(どんなのであれ)活動が活発であり、濃い家族・親族
・友人関係を構築しているという点であった。そこで、日本の我々
の生活について振り返ってみた後、「社会関係資本(Social capi
tal)」の概念を紹介してみた。
早足だったので、十分な理解にいたらなかったかもしれない。が、
「いざというときに頼れる人はどれぐらいいて、それはどんな人?」
という質問をした際、ほとんど手があがらなかったのが、「親族」
「近所」であった。勿体無い。他方、「親」「同級生」が重視された。
私たち家族は、関西から出てきたこともあり、「親」はいない。
小さい子供を抱え、共働きということで、戦略を練った。そこで、得た
結論が「アフリカ方式で暮らす」ことであった。アフリカでは、血縁は
重要だが、地縁も非常に重要である。そこで、「地縁の創造」に血道
をあげてきた。深大寺を暮らす場に選んだのも、単に深大寺が素晴
らしい地域だからではない。そこに東京に珍しく、コミュニティがある
からだった。
「不足から生み出される豊かさ」を、最近よく考える。
血縁者がいないからこそ、地縁を重要とする。
テレビがないからこそ、テレビを見せてくれる人と仲良くする(!?)。
ここのとこ、ワールドカップの最終予選だった。急にサッカーに燃え
るようになった親子は、「見たい!」気持ちでいっぱいになった。皆さ
んだったらどうするか?
先日、我が家に関西から遊びに来ていた母は、「電器屋に連れてっ
て」。それは、地縁がないからだ。親子は、お友達の家に通って、テ
レビで観戦を続けている。途中から観戦はそっちのけで、子供たちは
おもちゃを奪い合い、大人は酒をつぎあう。実に、楽しい。
そんなことができる関係になるには、プロセスがさすがにいる。でも、
そのプロセスもまた楽しい。(もちろん、TVのために仲良くしているの
ではない!)しかし、今回の予選は夜11時開始・・・さすがに頼めない。
どうするか?すると、
テレビがない我が家の事情を知っている近所の別のサッカー好きさ
んから、クラーセンはスポーツバーでの観戦を誘われた。その夜は、
いそいそと、買ったばかりの自転車に乗って、国領のスポーツバー
までえっちらこっちら向かった。彼は、嬉しそうだった。単にサッカー
をリアルタイムで見られるからではない。誘ってもらって、バーに
行けたからだ。
家にもしテレビがあったなら、なかった夜のちょっとした観戦パーティ。
これが、我が家の社会関係資本の一例。
(元々は、ボーリングクラブの観察から始まった概念なのですが)
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プロフィール
HN:
舩田クラーセンさやか
性別:
非公開
自己紹介:
舩田クラーセンさやか
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表
専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。
1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。
国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)
-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。
単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)
共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表
専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。
1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。
国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)
-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。
単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)
共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
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