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東京外国語大学舩田クラーセン(船田クラーセンさやか)の公式ブログです。アフリカ・市民社会(NGO)・環境関係のイベントや授業、耳寄り情報を流しています。特に、アフリカに関心を寄せる学生の皆さん必読情報を満載しています。 ************************ *************** 現在、朝日新聞Web版(アサヒ.コム)に記事を連載中。 「魅惑大陸アフリカ」「モザイクアフリカ」のページ をご覧ください。【連載】変わりゆくアフリカ最前線   http://www.asahi.com/international/africa/mosaic/ *********************************** ** This is an Official Blog Site of Sayaka FUNADA-CLASSEN,Associate Professor of Tokyo University of Foreign Studies (TUFS). The following info. is about events & classes on Africa, Civil Society (NGOs), Environmental issues. English/Portuguese sites are not yet available... Sorry, but please study Japanese!
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ザンビアで牛を買いました。これがその牛たちの様子です。
かわいい・・・。(写真は9月20日現地撮影のもの)



ザンビア西部州のコミュニティ支援を行っているCBO(コミュニティをベース
とするNGO)、Zambezia Valley Development Initiative (ZVDI)
-Barotseland.com (ザンベジア渓谷開発イニシアティブーバロツェランド
.コム)の活動を視察してきました。 http://www.barotseland.com/

この団体は、西部州のロジ王国の住民たちが、自分たちのコミュニティの
問題を自分たちの手で解消するために設立されています。コミュニティの
支援をしている他、世界に有名なロジ王国の伝統行事コンボカを紹介する
ことによって、団体の運営費などをねん出しています。
http://www.barotseland.com/kuomboka1.htm

去年度は気候変動の適応をコミュニティから考えるというプロジェクトを、
セネガルを拠点とするアフリカNGO・ENDA-TMと実施しています。

このCBOと共に、一緒にコミュニティをまわると、住民の大半が口々に訴え
るのが・・・水の不足、化学肥料の不足ではなく、「牛」でした。

この地域では伝統的に結納に牛を送る習慣があったほど牛は重要な
家畜でした。しかし、ツェツェ蠅などの蔓延や牛価格の高騰から、大半の
住民にとって「牛はしょせん手にできない高値の花」となってしまいました。

この地域は、周期的に氾濫する平原にあるため、水と肥沃な大地に恵まれ
ていますが、土地を耕すことに相当の動力が不可欠となっています。
そのため、せっかくの水と土壌であるというのに、食料生産の規模を拡大
することが非常に難しい状態にあります。

男性は歴史的に出稼ぎ労働に従事する傾向があり、女性が農業の重要な
従事者となっています。しかし、女性にとって、この水気のあり、粘着力の
ある土をくわ一本で耕すのは容易ではありません。

どのコミュニティに行っても、「牛」と「有機農法」へのニーズの高さが顕著
でした。とはいえ、牛は一頭1万5000クワッチャ。400ドル(4万円)近くします。
伝統的には、牛での農耕は最低4頭~6頭の牛が必要で、全部買うとなる
と、2400ドル(24万円)近くのお金が要ります。

幸い、このCBOの御目付役はロジの王様で牛をたくさん持っています。
王様に1頭1万クワッチャで売ってもらうことができるということだったので、
家族に相談し、思い切って20万円をこの団体に貸し付けることにしました。
(残念ながら、CBOが動物を購入する費用を拠出するドナーなどないのが
現状です。)

写真は、買ったばかりの牛を使って農耕している様子。



20万円で、なんとか4頭の雄牛と金属の鋤+チェーンを購入することがで
きましたが、ユーロで送金したため、急激なユーロの下落で本来買えるは
ずだったあと2頭の雄牛と増やす用の雌牛2頭が買えませんでした・・・。
(詳しくは、末尾の収支決算をご覧ください)

これらの雄牛は、これから貧しいコミュニティーを順繰りに回り、なんとか
雨季(つまり種まき)が始まる11月までに、各農家の畑を耕すことになって
います。(各農家は牛のメンテのために、収穫物でいくらかを支払うことに
なっています。)しかし、あと1か月半しかないというのに、牛ちゃんたち、
どう頑張っても、1週間に1農家がせいいっぱい。

さらに、4頭を常時使うのでは、多くの農家、コミュニティを回ることはで
きません。あと2頭の雄牛は絶対必要です。

また、牛は再生産可能な生き物です。当初のプランは、雌牛を2頭購入し、
次の世代を増やしていき、10年後にお金を返してもらうことになっています。
(とはいっても、10年後に新しいニーズがあればそちらに回す予定ですが)

まだ我々のお金の残高もあり、後2,770,000クワッチャがあれば、この
プロジェクトを自律した形でまわすことができます。

2,770,000クワッチャと送金代をあわせると、3,000,000クワッチャが必要
です。それは、日本円でずばり、89,434円です。

ザンビアで牛をかって(買/飼)みたいという方がいれば、ぜひご協力くだ
さい! 10人が9000円ずつ出せば、なんとかなります!

連絡先:舩田クラーセンさやか
sayakafcjp(アット)yahoo.co.jp
(アットのところを@にしてください)


Break Down of the K6,888,000

 

Oxen

1,000,000 x 4              =   K4,000,000

Plough

   750,000 x 1              =   K   750,000

Chain

   265,000 x 1              =   K   265,000

Transporting the chain and a Plough from Lsk

   150,000                    =   K   150,000

TOTAL SPENT

                                        K5,165,000

Balance Brought Forward

                                    =  K1,723,000

TOTAL GRANT

                                        K6,888,000

2 Oxen

1,000,000 x 2             =     K2,000,000

2 Cows

   900,000 x 2             =     K1,800,000

TOTAL

                                   =   K3,800,000

 

                                   -    K1,723,000

 

                                   =   K2,770,000

 

 


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プロフィール
HN:
舩田クラーセンさやか
性別:
非公開
自己紹介:
舩田クラーセンさやか
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表

専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。

1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。

国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)

-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。

単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)

共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
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