東京外国語大学舩田クラーセン(船田クラーセンさやか)の公式ブログです。アフリカ・市民社会(NGO)・環境関係のイベントや授業、耳寄り情報を流しています。特に、アフリカに関心を寄せる学生の皆さん必読情報を満載しています。
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現在、朝日新聞Web版(アサヒ.コム)に記事を連載中。
「魅惑大陸アフリカ」「モザイクアフリカ」のページ
をご覧ください。【連載】変わりゆくアフリカ最前線
http://www.asahi.com/international/africa/mosaic/
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This is an Official Blog Site of Sayaka FUNADA-CLASSEN,Associate Professor of Tokyo University
of Foreign Studies (TUFS).
The following info. is about events & classes on
Africa, Civil Society (NGOs), Environmental issues.
English/Portuguese sites are not yet available...
Sorry, but please study Japanese!
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深大寺で何回か目の「深大寺まちづくり協議会」のワークショップが開催された。
地元のお蕎麦屋さん、お寺の和尚さん、深大寺フェスタ実行委員(NGO)、深大寺
のガイドさん、新旧住民など、40名ほどが集まり、4つのグループに別れて「深大
寺地区のまちづくりの目標」を話し合った。
過去のワークショップで出てきた「深大寺らしさ」のキーワードは、「水・緑・寺(
1300年の歴史)・蕎麦・癒し」などであった。これに基づき、深大寺地区をどのよ
うな地区へと変貌させていくかを話し合った。
一番多かった意見が、既にある地域の資源を再発見し、活かしていくことである。
素晴らしいものがいっぱいあるのに、十分整備されてない、活用されていない、
相互につながっていない、知らされてない・・・ということが、数回のワークショッ
プを経て、参加者の間に自覚されるようになったという。
まさに、「途上国」で行われている「参加型コミュニティ開発計画」を、「参加住民」
として体感した。このようなワークショップのファシリテータ育成コースが日本で
も沢山開かれている(自分もオーガナイズしたことも何度もある)が、あくまでも
架空の事例(●国の●村)を使って行う。実際、ファシリテータとなって国際協力の
現場で活躍するコンサルも、「一住民」として実際にワークショップを経験する機
会はほとんどないはずだ。
その意味でなかなか面白い経験だったし、若い人・年配の人、男性・女性、商売
をしている人・住民、古くからいる人・新しい人・・・それぞれの違いと共通性になん
とも面白いものを感じた。最近私が関心を寄せる「当事者性」を再考する上でも有
意義な体験であった。
我が家のご近所さんのおじいちゃんたちも大活躍。
しかし、最初に音頭をとったのは調布市。やはりそうか・・・。市の政策として、市
内いくつかのまちづくり協議会を支援することになっているらしい。とはいえ、市
の人たちは上から目線で、協議会づくりを推進しているわけでもない。市有数の
観光地でもある深大寺との連携も長期に亘るものだ。そこは地方行政ならでは
の継続性ときめ細かさ。
とはいえ、このプロセスを実際にサポートするのは外部コンサルティング会社で
ある。古くからの住民の既存の組織がしっかりと機能している深大寺で、他の事
例をよく知っている第三者の立場のプロのコンサルの存在は重要である。他方、
市から協議会に降りてきた250万円という大きな予算のほとんどはこのコンサル
会社に委託費として支払うという。うーん。援助の実施体制と同じ構造だなあ。
しかもワークショップを見ていても、いつの間にかコンサルが司会をして、いつの
間にか皆コンサルを見て話している。「住民主体の・・・まちづくり」となるには、コ
ンサルに巨額の委託費を払って、おんぶに抱っこでは駄目だろう。
かと言って、参加者の大半が60歳を越えている状態では、新しい組織を効率よく
目標策定、政策提言と実施まで導く人材がいるわけでもない。とはいえ、何人か
は30代・40代の人もいて、テキパキと意見をとりまとめている。そういう人に限っ
て深大寺に暮らす住民ではなく、周辺に暮らしながらも深大寺を愛して、まちづ
くりに情熱を燃やしている人たちである。「当事者性」は依然重要で、住民の「主
体的参加」を引き出していくことは長い目で見て重要である。そのためにも、「半
当事者」や外部者の刺激と情熱を、びしばしと住民に届けてほしいと思う。
となると、コンサル会社に莫大な委託費を払うより、地元NPOに払った方が良い
のではないだろうか・・・。その方が地元への還元という意味で有意義であろう。
地元のお蕎麦屋さん、お寺の和尚さん、深大寺フェスタ実行委員(NGO)、深大寺
のガイドさん、新旧住民など、40名ほどが集まり、4つのグループに別れて「深大
寺地区のまちづくりの目標」を話し合った。
過去のワークショップで出てきた「深大寺らしさ」のキーワードは、「水・緑・寺(
1300年の歴史)・蕎麦・癒し」などであった。これに基づき、深大寺地区をどのよ
うな地区へと変貌させていくかを話し合った。
一番多かった意見が、既にある地域の資源を再発見し、活かしていくことである。
素晴らしいものがいっぱいあるのに、十分整備されてない、活用されていない、
相互につながっていない、知らされてない・・・ということが、数回のワークショッ
プを経て、参加者の間に自覚されるようになったという。
まさに、「途上国」で行われている「参加型コミュニティ開発計画」を、「参加住民」
として体感した。このようなワークショップのファシリテータ育成コースが日本で
も沢山開かれている(自分もオーガナイズしたことも何度もある)が、あくまでも
架空の事例(●国の●村)を使って行う。実際、ファシリテータとなって国際協力の
現場で活躍するコンサルも、「一住民」として実際にワークショップを経験する機
会はほとんどないはずだ。
その意味でなかなか面白い経験だったし、若い人・年配の人、男性・女性、商売
をしている人・住民、古くからいる人・新しい人・・・それぞれの違いと共通性になん
とも面白いものを感じた。最近私が関心を寄せる「当事者性」を再考する上でも有
意義な体験であった。
我が家のご近所さんのおじいちゃんたちも大活躍。
しかし、最初に音頭をとったのは調布市。やはりそうか・・・。市の政策として、市
内いくつかのまちづくり協議会を支援することになっているらしい。とはいえ、市
の人たちは上から目線で、協議会づくりを推進しているわけでもない。市有数の
観光地でもある深大寺との連携も長期に亘るものだ。そこは地方行政ならでは
の継続性ときめ細かさ。
とはいえ、このプロセスを実際にサポートするのは外部コンサルティング会社で
ある。古くからの住民の既存の組織がしっかりと機能している深大寺で、他の事
例をよく知っている第三者の立場のプロのコンサルの存在は重要である。他方、
市から協議会に降りてきた250万円という大きな予算のほとんどはこのコンサル
会社に委託費として支払うという。うーん。援助の実施体制と同じ構造だなあ。
しかもワークショップを見ていても、いつの間にかコンサルが司会をして、いつの
間にか皆コンサルを見て話している。「住民主体の・・・まちづくり」となるには、コ
ンサルに巨額の委託費を払って、おんぶに抱っこでは駄目だろう。
かと言って、参加者の大半が60歳を越えている状態では、新しい組織を効率よく
目標策定、政策提言と実施まで導く人材がいるわけでもない。とはいえ、何人か
は30代・40代の人もいて、テキパキと意見をとりまとめている。そういう人に限っ
て深大寺に暮らす住民ではなく、周辺に暮らしながらも深大寺を愛して、まちづ
くりに情熱を燃やしている人たちである。「当事者性」は依然重要で、住民の「主
体的参加」を引き出していくことは長い目で見て重要である。そのためにも、「半
当事者」や外部者の刺激と情熱を、びしばしと住民に届けてほしいと思う。
となると、コンサル会社に莫大な委託費を払うより、地元NPOに払った方が良い
のではないだろうか・・・。その方が地元への還元という意味で有意義であろう。
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プロフィール
HN:
舩田クラーセンさやか
性別:
非公開
自己紹介:
舩田クラーセンさやか
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表
専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。
1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。
国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)
-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。
単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)
共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表
専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。
1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。
国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)
-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。
単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)
共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
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