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東京外国語大学舩田クラーセン(船田クラーセンさやか)の公式ブログです。アフリカ・市民社会(NGO)・環境関係のイベントや授業、耳寄り情報を流しています。特に、アフリカに関心を寄せる学生の皆さん必読情報を満載しています。 ************************ *************** 現在、朝日新聞Web版(アサヒ.コム)に記事を連載中。 「魅惑大陸アフリカ」「モザイクアフリカ」のページ をご覧ください。【連載】変わりゆくアフリカ最前線   http://www.asahi.com/international/africa/mosaic/ *********************************** ** This is an Official Blog Site of Sayaka FUNADA-CLASSEN,Associate Professor of Tokyo University of Foreign Studies (TUFS). The following info. is about events & classes on Africa, Civil Society (NGOs), Environmental issues. English/Portuguese sites are not yet available... Sorry, but please study Japanese!
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人はいつ「エコ」に目覚めるのか?
ということに何かこれといった答えはないだろう。
私は・・・というと、おそらく自然に恵まれた京都の海、兵庫の山奥で
育ったことが原因だと思われる一方、一緒に育ったはずの姉妹は
「エコさのカケラ」もない。ので、定かではない。

よくドイツの方と結婚されたからですよね、と言われる。(ときに、
アフリカにのめり込んでいるから、アフリカ人と結婚していると
思われることもある。)が、心外である。なにせ、腕は車のハンドル、
足は車輪じゃないか、というぐらい「Door to Door」な人だから。
そのくせ、昨夜は雷と大雨だというのに、「これから走ってくる」。

(子供が、「パパ~死なないでええ!と泣いて抱きつき、私は
「雨と汗だらけの足で拭いたばかりの無垢の床を汚さないで!」
と言い放ち、諦めたよう。どちらが効果的だったか・・・想像に。)

話はそれたが、ドイツがエコ先進国であることは間違いない。
しかし、実家の母が、燃えるゴミに古いお皿を粉々にしてこっそり
入れたままゴミ収集車に持っていかそうとして、目を点にしてい
ると、「あら?間違ってた?お皿だってもとは土から出来てるか
らね!」とウィンクしたのには、心底驚いた。

ドイツの父はそんな母の出すゴミを後からチェックして回り、一生
懸命分別してはため息をついている。内心、そのおかげで彼は
94歳である現在もピンピンしているのだと思っている。そんな彼も
隣の家の枯葉が自分の敷地内にたまると、はいて集めて・・・・
そして隣の家の庭にぶちこんだりしている。何故知ってるかって?
それを観察していた向かいのおじさんが、証拠写真を撮って、
メールで送ってくれたから。なんというご近所さん。恐るべしドイツ
の皆さん。

だから(という結論もすごいが)、ドイツに生まれたからといって、
エコであるわけではない。エコライフのいいところは、思いついた
瞬間に実践できること。エレベーターは使わない、ペットボトル飲料
を買うのではなく水筒を持参する、マイハシ持参など。

私のエコも気まぐれなものであるが、もっと恒常的なエコを目指し
たいと思っていた。と同時に、やせがまんするだけじゃなくって、
楽しめて、気持ちよく、しかも節約につながること、が目標であった。
そこで導入したのが、太陽熱を使ってお湯を沸かし、部屋を暖め、
暑い時は冷風を取り入れ、熱風を排出するというOMソーラー。

http://omsolar.jp/  (OMソーラー協会)


前日は快晴。翌日朝でもこんなに温かい。
冬以外は快晴であれば夜も朝も太陽熱でお湯が使える。

OMのOは面白い、Mはもったいないという嘘みたいな本当の話。
何より、OMソーラー協会の分権的な組織形態が気に入った。
技術はどんどん加盟工務店などと共有し研修もする。建築資材も
自然派素材をスタンダードとしている工務店も多く、一から説明し
たり、ぼったくられる心配がない。国産の木材を使っている点も
気にいった。

今年は洞爺湖サミットの影響もあり、地球温暖化や気候変動に
注目が集まった。もっとも二酸化炭素を排出していないにもかかわ
らず、最も大きな影響を受けるアフリカに関わっている身としては
旗振り役を務めなければならない。

ということで、低炭素社会の一員となるべく、努力してきた。
日本の二酸化炭素排出量は家庭のものが増えているという。その
大半はお風呂用のお湯を沸かす際と冷暖房で使われるという。

我が家では、OMシステムを使うことで、これはクリアできている。
(雨の日が困りものだけれど・・・。)また断熱はうち断熱ではあるもの
の(ドイツは外断熱で有名)、古新聞をセルロース状にしたものを壁に
入れているため、断熱効果はかなりある。試験的にやってもらったの
でかなりやすくついた。(窓も2重ガラス。防犯機能つき。)

月のガス・電気代も合計しても家族3人で9000円弱ほど。国民世帯
平均が1万6670円なので、半分とまでは言わないもののかなり少ない。

とはいえ、冬の寒い日には、木質ペレットストーブが役に立つ。
ペレットストーブはまだ日本に多くないが、まきストーブより効率が良
い上に、間伐材が使えるので、日本で放置されている森林保全には
大きなポテンシャルがある燃料である。木が成長する際に酸素を出す
ので、ゼロエミッションである。問題は、日本でペレットストーブを扱う
企業も少なく、一般に知っている人が少ないこと。これまで安かったは
ずの灯油ストーブが、石油価格の高騰により割高になった今こそ、
ペレットストーブに切り替えを!

http://www.o4510bank.com/
(ペレットストーブを紹介する日本エコグリーンネットワーク)

問題は、夫のこだわりでペレットを岡山から仕入れていること・・・。
輸送費だけで1冬32000円。ペレット購入費が18000円。
しめて5万円なり。輸送費の問題だけでなく、輸送に二酸化炭素が
出てしまう。近場のペレットを購入しようとしているが、「あそこの白
ペレットでないと機械が壊れる」とのこと。ほんとかよ?!と思って、
いつか確かめてやろうと思いつつ、現在に至ってしまった。これを
関東地域から購入出来れば一石二鳥。

しかし、まだハードルが。エコライフには、家族の理解と賛同、協力が
不可欠としみじみ思うことが。我が家には幸いエアコンがないので、
エアコンをつけるかどうかでは喧嘩にはならない。2年間はストーブも
なかったので喧嘩になりようがなかった。あのときは、朝4時に起きて
論文を書いていたので、毛布をかぶって、お茶のためにお湯をわかし
て暖を取っていた。

しかし、ストーブがあればあるで、ついつけてしまう。(夫が)
ストーブをつけるのは基本的に雨と曇りの日だけで良いほど暖かいの
に、寒い寒いといってはすぐストーブをつけてしまうので、消すかつける
かで毎日喧嘩・・・。せめて、家の中で半そで半ズボン、素足をやめれば
十分あったかいのに、「家の中で厚着するなんて、ヨーロッパ人にはたえ
られない!」と文化を持ちだしてくる。じゃあ、あの2年はなんだったんだ!

とケンカはこれぐらいにし、ストーブ関係のお金を足しても、年間15万円
が我が家の光熱費なので、国民平均より5万円安いことになる。つまり、
3分の2。10年で50万円だが、うう、これでは満足できない。夫を変える
ことが一番の近道。が、変われと言って変わるような人でもなく、やはりペ
レットの購入先をなんとかするしかない・・・。そう心に誓った。

さて、家庭で使う二酸化炭素を減らす方法で、恒常的な排出源に「食料」
がある。遠くから輸入するものを食べる、肉を食べる(飼料がほとんど輸入
のため。また二酸化炭素や有害ガスを大量に排出する他、放牧地を増やす
ためにアマゾンの森が切られている)と、二酸化炭素を多く排出することに
なる。これを、フードマイレージという。

http://www.food-mileage.com/

ということで、95年からベジタリアンに、以前から国産の有機野菜を中心
に食してきた。大地を守る会は、原発や遺伝子組み換えにも反対している
し、一早くフードマイレージの問題にも取り組んできた。生産者と消費者を
つなぐという何より重要な役割を果たしている。しかも、この野菜は非常に
美味しい。在来種も守っているという点で、素晴らしい活動をしている。

http://www.daichi.or.jp/

ただし、宅配ということもあり、また価格が安いというわけでもないため、
葉物はフレッシュさがほしいところ。ということで、今年は菜園に挑戦。

家族としては、住・食は頑張っている方かもしれない。
しかし、まだまだ開拓すべき領域がある。
また、家を出ると、とっても課題となっているものがある。
それは、「移動」・・・。

日常的には、職場に車で送ってもらっている(つまり、車で10分の距離
を2往復している計算)。というと、「羨ましい!」とすぐ言われるのだが、
これが苦痛。自由に移動できないことが歯がゆい。しかし、我が家から
公共交通手段であるバスで職場に行こうとするとゆうに1時間はかかる。
10分か1時間か・・・・。しかもバスは来るときと来ないときがある。

また、我が家の移動の多さは尋常ではない。
飛行機!を使わねばいけないところに行っている・・・。
多分、それは変えられないだろう。アフリカに船で行く・・・ことは不可能で
はないが、仕事にならない。

ということは、毎日の移動をなんとかするしかない。
他に何かできることはあるんじゃないか。

あれほど忙しかったアフリカ開発会議と洞爺湖サミットの時期を乗り越え、
家族で取り組める楽しいエコ生活の限界に・・・・喧嘩ばかりではなく・・・
挑戦というのが、今回の趣旨。

既にかなり少ないにもかかわらず、どこまで二酸化炭素を減らせるか。
お楽しみに。











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プロフィール
HN:
舩田クラーセンさやか
性別:
非公開
自己紹介:
舩田クラーセンさやか
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表

専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。

1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。

国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)

-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。

単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)

共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
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