東京外国語大学舩田クラーセン(船田クラーセンさやか)の公式ブログです。アフリカ・市民社会(NGO)・環境関係のイベントや授業、耳寄り情報を流しています。特に、アフリカに関心を寄せる学生の皆さん必読情報を満載しています。
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現在、朝日新聞Web版(アサヒ.コム)に記事を連載中。
「魅惑大陸アフリカ」「モザイクアフリカ」のページ
をご覧ください。【連載】変わりゆくアフリカ最前線
http://www.asahi.com/international/africa/mosaic/
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This is an Official Blog Site of Sayaka FUNADA-CLASSEN,Associate Professor of Tokyo University
of Foreign Studies (TUFS).
The following info. is about events & classes on
Africa, Civil Society (NGOs), Environmental issues.
English/Portuguese sites are not yet available...
Sorry, but please study Japanese!
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週末23日と24日に東京農大で開催された日本アフリカ学会が終了しました。
当日は、ポスター発表、口頭発表、シンポジウム、懇親会と目白押し。
本学大学院生も学会の空気を吸って、またやる気になった...かな?
アフリカ学会の特徴は、800人の会員の大半が学会に参集することと、理系・
文系を問わず、学者、実務家、NGO問わず、アフリカ地域を愛する者が交じり
あう点にあります。今回は、新型インフルエンザ騒動で来られなかった方も多く
いつもの学会に比べて、若干さびしい感じがしました。
私の方は、「南東部アフリカ現代史試論~モザンビーク解放闘争から再考する」
と大風呂敷を広げた発表を行いました。しかし、15分はやはり短いですね。
「東南部アフリカ」と呼んだ方が良かったこと、19世紀から冷戦期をつなぐ視点
についての指摘を皆さんからいただき、非常に参考になりました。
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ポスター展示の様子。

シンポジウムの様子。
シンポジウムのタイトルは、「アフリカ農業・農村の未来に向けて:現場からの
アプローチ」でした。農大らしいテーマのシンポで、発表者は、次の3人。
■菊野日出彦氏(国際熱帯農業研究所、在ナイジェリア)
■島田周平氏(京都大学)
■平野克己氏(アジア経済研究所)

特に、感銘を受けたのは島田先生の発表でした。これまでのナイジェリアや
ザンビアでの緻密な調査研究を、より大きな政策・援助批判に発展させた
議論は、非常に説得力に富んでいました。話の展開が速すぎて、十分おう
ことができなかったのも事実ですが、「ぜい弱性」という概念を用いて、アフ
リカの農民がどのように「ぜい弱性」を回避する生活戦略を用いているのか、
それを政策に適応することの必然性とは・・・という点について議論されまし
た。世銀やサセックス大学の開発研究所も最近「ぜい弱性」概念を用いた
分析や政策検討を行っているとのことでした。先生の最近の著書
『アフリカ 可能性を生きる農民』(京大出版)は、今年の日本地理学会賞
を受賞している力作です。ぜひ、読んでみてください。
また、「イモ」を重視している東京農大ならではの、ヤムイモの栽培手法の
改善の話(菊野氏)も非常に面白かったです。それまでの種イモを使った
普及では、コストがかかりすぎるということで、挿し木技術に注目し、これ
を普及させることでヤムイモを主食としている西アフリカの人々の食料安全
保障の改善が見込まれるということでした。何より、菊野氏が何度も何度も
「ヤムイモはおいしい」といわれていたことが印象に残りました。「ヤムイモ」
というとピンとこないかもしれませんが、「自然薯、ながいも」のことです。
確かに、おいしいですよね。我が家の冷蔵庫にも常に長いもはあります。
最後の平野氏はマクロ統計を使って、アフリカ農業の危機を強調されて
ました。ただ、会場やパネリストからは、統計に載らない実態の指摘が
なされたのですが、討論の時間もなかったので、議論がかみ合わないま
ま終わってしまったのは残念でした。
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学会初日の最後は、農大の「ダイコン踊り?」が応援団によって披露さ
れました。あまりにもの面白さに、皆感激!アフリカの踊りを今更みて
も驚かない学会員ですが、これには皆「唖然」としつつも大爆笑でした。
(個人的には、農大自慢のイモを手にしてほしかったなあ)

例えば、このキャッサバとか。
当日は、ポスター発表、口頭発表、シンポジウム、懇親会と目白押し。
本学大学院生も学会の空気を吸って、またやる気になった...かな?
アフリカ学会の特徴は、800人の会員の大半が学会に参集することと、理系・
文系を問わず、学者、実務家、NGO問わず、アフリカ地域を愛する者が交じり
あう点にあります。今回は、新型インフルエンザ騒動で来られなかった方も多く
いつもの学会に比べて、若干さびしい感じがしました。
私の方は、「南東部アフリカ現代史試論~モザンビーク解放闘争から再考する」
と大風呂敷を広げた発表を行いました。しかし、15分はやはり短いですね。
「東南部アフリカ」と呼んだ方が良かったこと、19世紀から冷戦期をつなぐ視点
についての指摘を皆さんからいただき、非常に参考になりました。
ポスター展示の様子。
シンポジウムの様子。
シンポジウムのタイトルは、「アフリカ農業・農村の未来に向けて:現場からの
アプローチ」でした。農大らしいテーマのシンポで、発表者は、次の3人。
■菊野日出彦氏(国際熱帯農業研究所、在ナイジェリア)
■島田周平氏(京都大学)
■平野克己氏(アジア経済研究所)
特に、感銘を受けたのは島田先生の発表でした。これまでのナイジェリアや
ザンビアでの緻密な調査研究を、より大きな政策・援助批判に発展させた
議論は、非常に説得力に富んでいました。話の展開が速すぎて、十分おう
ことができなかったのも事実ですが、「ぜい弱性」という概念を用いて、アフ
リカの農民がどのように「ぜい弱性」を回避する生活戦略を用いているのか、
それを政策に適応することの必然性とは・・・という点について議論されまし
た。世銀やサセックス大学の開発研究所も最近「ぜい弱性」概念を用いた
分析や政策検討を行っているとのことでした。先生の最近の著書
『アフリカ 可能性を生きる農民』(京大出版)は、今年の日本地理学会賞
を受賞している力作です。ぜひ、読んでみてください。
また、「イモ」を重視している東京農大ならではの、ヤムイモの栽培手法の
改善の話(菊野氏)も非常に面白かったです。それまでの種イモを使った
普及では、コストがかかりすぎるということで、挿し木技術に注目し、これ
を普及させることでヤムイモを主食としている西アフリカの人々の食料安全
保障の改善が見込まれるということでした。何より、菊野氏が何度も何度も
「ヤムイモはおいしい」といわれていたことが印象に残りました。「ヤムイモ」
というとピンとこないかもしれませんが、「自然薯、ながいも」のことです。
確かに、おいしいですよね。我が家の冷蔵庫にも常に長いもはあります。
最後の平野氏はマクロ統計を使って、アフリカ農業の危機を強調されて
ました。ただ、会場やパネリストからは、統計に載らない実態の指摘が
なされたのですが、討論の時間もなかったので、議論がかみ合わないま
ま終わってしまったのは残念でした。
学会初日の最後は、農大の「ダイコン踊り?」が応援団によって披露さ
れました。あまりにもの面白さに、皆感激!アフリカの踊りを今更みて
も驚かない学会員ですが、これには皆「唖然」としつつも大爆笑でした。
(個人的には、農大自慢のイモを手にしてほしかったなあ)
例えば、このキャッサバとか。
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プロフィール
HN:
舩田クラーセンさやか
性別:
非公開
自己紹介:
舩田クラーセンさやか
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表
専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。
1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。
国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)
-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。
単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)
共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
東京外国語大学 外国語学部 准教授
(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表
専門は、アフリカにおける紛争と平和の学際的研究。
モザンビークをはじめとする南東部アフリカの調査・
研究に従事。大学では、ポルトガル語・アフリカ地域
研究・紛争と平和を教える。
1993年よりNGO活動に積極的に関わり、援助改革、
アフリカと日本をつなぐ市民活動に奔走。
国際関係学博士(2006年 津田塾大学)
国際関係学修士(1995年 神戸市立外国語大学)
-1994年、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)で国連ボラン ティアとして選挙支援に携わる。
-1996年、和平後のパレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで政府派遣選挙監視団に参加。
-1995年、阪神淡路大震災時のボランティアコーディネイター(神戸市中央区)
-2000年より、モザンビーク洪水被害者支援ネットワーク(モザンビーク支援ネットワークに改称)設立、代表を務める。
-2002年、「食糧増産援助を問うネットワーク(2KRネット)」設立に関わる。
-2004年より、(特別活動法人)TICAD市民社会フォーラム 副代表に就任。
-2007年8月より、TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet) 運営委員に就任。
単著『モザンビーク解放闘争史~モザンビーク現代政治における「統一」と「分裂」の起源を求めて』御茶ノ水書房 2007年
(日本アフリカ学会 研究奨励賞<2008年度>受賞)
共著 The Japanese in Latin America, Illinois University Press, 2004.
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